奈良〜大神神社・飛鳥
GWに奈良に行ってきた。
今回のお目あては、前から行きたかった大神神社(おおみわじんじゃ)。
ご神体は山という、日本最古ともいわれる神社だ。
参道は原始林を進む。森林の空気感が心地よい。
以前、ぼーっとしてたら叱責されるTV番組で見たが、この森林のフレッシュな空気感は木々が発する毒によるものだそうだ。木が細菌から身を守るために発する毒素なんだそうだ。もちろん、その毒は微弱のため、人体には何の影響もない。
お祈りするところ。
本殿はあくまで三輪山なので、拝殿と呼ばれている。
天皇即位を祝う記帳を受け付けていたので、記帳させていただいた。
ご神体の三輪山は、許可をもらえば登山できるらしいけれど、このGWは御代替りに伴う特別警戒のため、立ち入り禁止になっていた。
展望台から大和国原(やまとくにはら)を望む。
ここから、見える山々は多分、万葉集にも歌われているのだろう。
コンクリート造りのマンションなどを脳内Photoshopで消しゴムして、古代人が見たであろう、風景を想像してみる。
ご神体の三輪山。
三輪素麺の産地だけあって、この辺りの道を歩いているとそうめん工場だらけだ。
幹線道路を歩き歩き、三輪山本のレストランでそうめんと柿の葉すしをおいしく頂いた。
直販所には、直径0.3mmのそうめんも売っていた。
0.3mmのそうめんはめちゃめちゃ細い。
昔製図用で使っていた製図用の社ペン芯が0.3mmだった。
ミツビシやぺんてるの芯と同じ細さとは、食べたらどんな食感なんだろうか。
レストランは大盛況だった。
JRの万葉まほろば線の巻向駅から橿原神宮・飛鳥方面に向かう。
「まきむく」とは、味のある駅名だ。
懐かしい感じの列車がやってきた。
鉄ちゃん気分で撮ってみた。
橿原神宮で参拝したあとに飛鳥に向かった。
バスに揺られ石舞台古墳に向かう。
牧歌的な風景を見ていると、
かつてここが都で、
蘇我氏・中大兄皇子など様々な権力闘争が繰り広げられた地とは、信じがたい。
びわ湖ホールにオペラを見に行くときに、ホールホワイエから大津京の方が見えるので、壬申の乱のことを考えてしまう。当事者である天武天皇の陵も飛鳥にありますし。
強者どもの夢の跡。
石舞台古墳の前の広場、ここは気持ちいいですね。
こんな感じで、皆思い思いのときを過ごしている。
平成最後のクラ聴き〜ブルックナー交響曲第5番
いま世の中(日本限定)で盛んに言われている平成最後の〜、
私も書いてみよう。
朝比奈隆指揮、そしておらが街のオーケストラ、大阪フィルハーモニーの演奏の盤を聴いた。
朝比奈隆 生誕100周年 ブルックナー交響曲全集 交響曲第5番 変ロ長調(原典版)
- アーティスト: 大阪フィルハーモニー交響楽団朝比奈隆,ブルックナー,朝比奈隆,大阪フィルハーモニー交響楽団
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2008/01/16
- メディア: CD
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私は、ブルックナーの熱心な聴きてではない。
クラシック音楽を聴きだしたのが、平成からなので、朝比奈さんの指揮する姿は直接見ていない。
でも、この盤を聴こうと思ったのは、平成の間に体感したライブでこりゃあ、すごいなあと思ったのは、高関健指揮、大阪フィルハーモニーのブルックナー交響曲第5番だったことを思い出したからだ。
ライブは、時に何かが降臨したような、壮絶な場を作り出すことがある。
以前、芝居をよく見ていた時期があるが、同じ公演でも、神がかりな日もあるが、凡庸な会があったりする。ずっと、芝居を見続けていると、年に1、2回は、それこそ電流で体を打たれるような芝居を見ることがある。
その時の、大阪フィルの演奏会がまさにそうだった。ブルックナーの5番はCDも聴いたことがなかったのに、なぜチケットを取ったのかも思い出せない。
演奏会が終わって、呆然、口はあんぐり。
大フィルはやはり、ブルックナーなのか。
私は、演奏が終わってから、ブラボーは言わないのだが、
唯一この時は口走りそうになった。
思えば、あの時は何かが舞い降りてきたのだと思う。
それは、ブルックナーか。
おっさんか。
朝比奈さんが、丹下健三の代表作、東京カテドラル・サンタマリア大聖堂で振ったCDも購入したなあ。こうゆうカテドラルとこの曲の相性は良さそうだ。わんわんと音が響く。しかし、このCDはどこにいったのか。。。
天下茶屋の設計事務所に勤めていた人が、ああ朝比奈さん、天下茶屋のうどん屋でうどん食べてたよ。という、話を聴いたことあり、たしかに実在していたんだなと思ったことがあります。
さて、令和はじめての投稿は何の盤にしようか。
いや、この10連休引きこもっていていいんだろうか。
平成〜クラシック音楽音盤
テレビでやたらと平成特集なので、なにか私も書いてみようということで、
「平成、私と音盤。」
ちなみに私は、平成の御世にクラシック音楽に興味を持ち、
日々聴いているものの、
いつまでたってもクラヲタまで行かない。
そうゆう者です。
全ては、この盤から始まった。
サー・サイモン・ラトル指揮、ベルリンフィルのマーラー交響曲第5番。
ハンス・シャロン設計のベルリン・フィルを見学した時に、お土産を買った一枚。
シャロンのベルリン・フィルがどーんと背景に写っているので、それだけの理由で買った。
買っただけで、聴くこともなく放置。
この時は、その後、音盤を求め続けることになろうとは、思う由もなかった。
初めて、クラシック音楽がいいと思ったのはこの曲。
ベートーベン、交響曲第9番合唱付。カラヤン指揮、ベルリンフィル。
最初はとにかくカラヤンとベルリンフィルがいいのだろうということで聴いていた。
3回くりかえし聴いて初めてすごいと思った。
クラシック音楽が好きになると、やはりベートーベンの9つのシンフォニーを全て聴いてみたくなる。当時はEMIから出ていたラトル指揮、ウィーンフィルの全集を求める。
程なく、前述のマーラーの5番もお気になり、アダージェットとロンドを繰り返し、聴いていた。
ブラームスを初めて好きになったのも、カラヤン、ベルリンフィルだったか。
人それぞれだけど、
私の場合は、1→4→3→2。
まあ、よくあるパターンですかね。
とにかく、このころは仕事が終わって、タワー難波に行くのが楽しかった。
クラ売り場は広かったし、夜遅くまで営業していた。
敬愛する作曲家バッハに開眼したのは、この盤だったか。
2台のヴァイオリンのための協奏曲にノックアウトされて、CDにレーザー光線を照射しまくった。
最近、LPを入手した。
クラシック音楽を聴いてみたいという、導火線は私の場合は村上春樹の小説なのだと思う。海辺のカフカで繰り返し、描写されるベトベンの大公。
室内楽への入口となった。
ヒストリカル音源に目覚めたのは、これだったか。
第6楽章「告別」に酔いしれた。
いくら録音が古くとも、音の解像度は高くなくても、音楽は生きている。
そういえば、この曲ライヴできいてないなあ。
オペラというものは、女の人がキーキーと高い声で歌うもので一生聴くことはないだろうと思っていたが、ヴェルディの椿姫ではまった。
コルトバスの情感豊かなヴィオレッタが素晴らしく、第2幕のラストはただただ涙。
伝説とかしたスカラ座の公演だ。
最初、序曲を聴いた時は、なんてひどい音質だ、金返せと思ったけど、
カラスの演技を聴いていると、もう納得、金払います。
デ・ステファノのヴィオレッタに札束投げつける感がただものではない。
知識として、聴き通すのに15時間もかかるものは聴いてられるか、ばかやろー、と思っていたけど。クラシック音楽の解説本を読んでいたら、避けては通れないわけで、シャローのDVDを見たりして、徐々にこの音楽の気持ちよさにはまる。
我慢を重ねると、深い感動が待っていた。
最初に聴いたのは、クナ、じゃなくて、当時話題になっていたカイルベルト指揮1955年バイロイド公演の全集を求めた。
意を決して、西梅田、大阪駅前第一ビル地下のワルツ堂に買いに行った記憶がある。
それにしても良かったなワルツ堂。
レーベル別にまとめられていて、見やすかった。
バッハが1挺のヴァイオリンで描く小宇宙。
無伴奏ヴァイオリンのソナタとパルティータは、仕事がストレスフルな時期によく聴いていた。私はパールマンさんが刷り込み盤。
毎年、暑い時におフランス音楽でも聴こうかと思うけれど、なかなか開眼しません。
ショパンも避けては通れないので、ツィマーマンのピアノ、弾き振り、ポーランド祝祭管弦楽団のピアノ協奏曲。
最近、アニメ版のピアノの森を見ていたこともあり、第1番のいろいろな演奏を聴きまくっていた。来年、ショパンコンクールなのか。
夕暮れにこうゆう曲聴いていると、もうたまらんです。
バッハのマタイ受難曲。まさか、教徒でないのに宗教曲を聴くことになろうとは。
私の刷り込み盤は、リヒターじゃなくて、ヘレヴェッヘさんです。
ただ、ただ美しいマタイ。。。
きりがないのでこの辺で。
最近は、Apple Musicで聴いているけど、実態がないのがものたりないなあと思ってます。
ブラームス〜交響曲第4番
ブラームスの交響曲第4番、言わずと知れた名盤、カルロス・クライバー指揮、ウィーンフィルのディスクを聴いた。
たいぶん前に、大阪の梅田か日本橋の中古レコード屋さんで手にいれて、
なぜかあまり聴いていなかった。
今日は久しぶりにレコードでも、聴くかあ、と思って、LPをターンテーブルに乗せて、針を落とすと、すっとブラームスの世界に引き込まれた。
自分のオーディオ・システムはそれほどゴージャスなものじゃないけど、
LPで聴くブラームスの交響曲、弦は柔らかく、木管はとろけるように響く、
これはいいもんだなあと思った。
第2楽章を聴いていると、ふとたち止まって、自分の奥底を覗き込むような気分になってしまう。
あまりに素晴らしく、直立不動で40分聴き通してしまった。
後日、Apple Musicから聞いたが、データ配信よりLPの方が好みであった。
私は質量のあるメディアを求めているようだ。
近頃は、ブログに書くようなネタが少なく、たんたんと生活している感じであったが、
クラ聴きをしていれば、なんでもない日が、ブラームスを聴いて特別な日になることもある。
平成最後のクラ音楽聴きを何か書きたいけれど、何にしようか考える日々。
もうすぐ桜の季節
今年はどこに行こうとか考えている。
いまいち、考えがまとまらない。
結局、近所になるかもしれない。
写真は、去年撮ったもの。
ニコンのフィルムカメラ、New FM2にマイクロニッコール55mm f2.8をつけた。
往年のマニュアルカメラのファインダーで覗く、満開の桜と青空の絵は、
どこまでも透明感があって美しく、ため息が出てしまう。
という訳で、そのファインダーをiPhoneで撮ってみた。
ファインダー情報は、絞りとシャッター速度のみ、
電気を必要とする表示がない、シンプルなファインダー。
流石、電池がなくても使えるカメラ。
もう、
明るいマットファインダースクリーンのピントを合わせるのに、
意識を集中させるだけだ。
忘れていた。
シャッターボタンを半押しすると、
露出のLED表示が出てくる。
表示は+か⚪︎かーかだけで、今時のデジカメとは比較にならないシンプルだ。
Leica M4を手に入れたときは、
もうNew FM2は手放そうかと思ったけれど、
手に取って、質実剛健なボディを眺めていると、手放せないなと思ってしまう。
ワーグナー〜ジークフリート@びわ湖
1週間前のびわ湖は、春の兆しで、遊歩道を行く人々も気持ちが軽やかに見える。オオバンちゃんも水面にぷかぷかと浮いて、ときどき潜水しては水草を食べている。人々もところどころに腰をおろしては、ぼおっと時を過ごしている。ぼーっと。。。こうゆう気持ちの良い日はいいライブが体験出来そうな気分。
びわ湖ホールに、ワーグナー作曲の楽劇ジークフリートに行って来た。関西では、貴重なワーグナー公演。本公演は、私にとっては、人生初の生ジークフリートだ。
5時間の公演が、終わって、結論から言うと行って良かった。
めちゃ、良かった。
ジークフリートは、冒頭から延々と男声のパートが続くので、ソプラノボイスが好きな私としては、さびしいところがあるのだけど。
ワーグナーの美しい音楽は香り立ち、聞き入ってしまう。
だが、やはり、しかし、ブリュンヒルデが登場してからの、ジークフリートとのラブ・シーンは最強だ。
ブリュンヒルデの目覚めは、ほんとに快眠・快起きという音楽だし。
ブリュンヒルデがジークフリートに、あなたの母が身ごもっていた時から知っているのというところには、不覚にもウルっと来てしまう。
恐れ・とまどい。ジークフリート牧歌のやさしい旋律も素晴らしい。
二人の障壁がなくなって、からの、怒涛のクライマックスは、それはもう、べたな演出とも相まって、この恋の無敵感は、大塚愛のさくらんぼ並みのレベルだ。(そのぐらい無敵ということが言いたい)
今でこそ、いろいろなエンターテーメントがあるが、こんなもの、140年前に観せられた観客は、腰を抜かしたであろう。
とはいえ、観客はこのラストを見るために会場に足を運ぶのだろう。
ジークフリートはどラストの高揚感と爽快感がはんぱない。
ニーベルングの他の楽劇を考えると、
序夜 ラインの黄金は神々の決意表明という感じで終演する。
第1夜 ワルキューレは、父と娘の別れ。しんみりと終わる。お父さんにとって共感できるシーンであろう。
第2夜 神々の黄昏は、物語の総括。神々が滅んでいく、滅びの美しさが感じられる。
演奏が進むにつれ、歌手も演奏も熱を帯びてくる。
長時間の演奏、お疲れ様でした!
ゆっくり、休んでください。
(もう、休んでいるか)
いいライブが聴けたので、来週からの世知辛い仕事も頑張ろうという気がしておりました。
いちおう、過去ログ。
今年のラーメンは、原広司設計の京都駅ビルのラーメン横丁で、ますたにのラーメンを頂く。以前、岡崎のお店でもいただいたことがあった。おいしかったです。
美味しいもの、バルビローリのRシュトラウス・英雄の生涯
ある休日のランチに、おいしいものを食べた。
北新地シャンパン食堂の豚バラのロティソースシャルキュティエール、舌がつりそう。
これは、出て来た途端に、自分の好みだなあと思って、すぐにスマホのカメラを向けた。
ピクルスから滲み出てきたと思われる。
爽やかなソースがたまらんでした。
さて、音盤ライフですが、
音盤というより、最近はApple music から推薦される音楽を、
ただただ主体性なく聴いている。
主体性なく聴いているので、わざわざブログまで起こそうと思わないものも多く。
しかも、これは音盤ではなく、データだし。
今、自分で音盤に主体性を持とうとしたら、ディスクユニオンに行ってLPを仕入れてこないといけないかもしれない。
今日聴いていたのはApple musicに上がっていた「初めてのバルビローリ」というプレイリストの中に入っていたRシュトラウスの英雄の生涯。
- アーティスト: London Symphony Orchestra,Gustav Mahler,Richard Strauss,John Barbirolli,New Philharmonia Orchestra
- 出版社/メーカー: EMI Classics
- 発売日: 2006/08/31
- メディア: CD
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好みであるバルビローリの音楽はすばらしく、楽しめました。