チャイコフスキー~交響曲第5番

 日々をドタバタ暮らしていると、いつの間にかロシアがウクライナに侵攻しそうな状況になっている。ニュースで言ってる口調が日々やばくなっているような気がする。侵攻が起こると、場合によっては戦争になるかもしれず、戦争というのは、とどのつまり生きた人間が裂かれるということであり、それはなんとか回避できんのかと思うところである。大国のプライドがあるのだろうが、矛をおさめる勇気を。「孫子」でも戦争は外交の失敗でしないのがいちばんと言っていたような気がする。

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さて、Apple musicでおすすめで出てきたチャイコフスキー交響曲第5番を聴いていた。なんでこれがおすすめで出てきたのだろう。チェビリダッケ指揮、ロンドンフィル、録音は1948年。くるみ割り人形の抜粋も入っている。1948年とは、この間読んだ本の情報ではフルトヴェングラーが出れなくなったベルリンフィルで指揮者として振りまくり、拍手喝采をうけていた頃だろうか。

Celibidache: Tschaikowsky 5. Sinfonie

SPからCD起こししたようで、スクラッチノイズがぱちぱちと入っているのだけど、聴いているうちにだんだん気にならなくなる。シャキシャキと機敏でアクロバティックな演奏。ライブではさぞ盛り上がったんだろうなあと思う。カラヤンサーカスならぬ、チェビリダッケサーカス。長時間にわたる無慈悲なリハーサルを経て、ライブは開催された。ベルリンの聴衆もフルトヴェングラーのあとに聴くと新鮮に聞こえたのであろうな。

ひょっとしてApple musicのおすすめは、私が読んだ本のことを把握して、これを出してきたのだろうか。ブログに書いたからか。そう考えると、巨大なシステムに包囲されているようで、怖いもんである。でも、自らがレコード屋に出向くこともなく、自らダウンロードすることもなく、巨大なシステムが的確な提案をしてくれる。それを聴いてアクロバティックな演奏に酔いしれる。ま、いっか。そんなことも考える。