フェスティバル・ホールがオープンしました。着工の時は、完成はまだまだ先だなと思っていても、竣工はあっと言う間にやってくる。最新の耐震技術をつぎ込んだ文化の殿堂です。これからはここが大阪のイベント好きのプラットホームとなり、レ・ミゼラブルもさだまさしさんもここでします。早速、今こけら落としで来日しているベネチアのフェニーチェ歌劇場の特別コンサートに行ってきました。
1階のエントランスから入ると、赤絨毯の大階段があります。これは、舞台装置的な空間演出ですかね。オープンしたてという事もあって、皆さん写真撮影しておりましたわ。
緩勾配の長ーいエスカレーターを昇ってホワイエにたどり着きます。写真は3層吹き抜けのホワイエ空間。なんとも閉鎖的な空間であります。ここからは、水都大阪らしい中之島にビルが林立する景色が見えるはずなのですが、ここはあえて閉鎖的にしたということですかなあ。
閉鎖的な空間に、縦スリット・ガラスから光が差し込みます。結構まぶしいです。こうゆうドラマチックな光の演出は、宗教音楽を感じさせます。マタイとか、レクイエムとか。ホール空間は写真を撮ると、おねーさんとかおにいさんとかに注意されますんで、撮らなかったですけど、ああフェスの空間だなと思った。天井の形も、両サイドのでこぼこも以前のままで、以前は白い空間だったけど、茶色い空間になった感じです。
さてさて、コンサートです。オペラ発祥の地ベネチアからやってきたフェニーチェ歌劇場のコンサート形式、リゴレット抜粋と、椿姫(ラ・トラヴィアータ)第2幕です。リゴレットも椿姫も初演はフェニーチェなんですね。特に椿姫は歴史に残る大失敗を喫したので有名です。思い入れのある椿姫のキャストです。
指揮:チョン・ミョンフン
ヴィオレッタ:エカテリーナ・バカノア
アルフレード:シャルヴァ・ムケリア
ジェルモン:ジュリアン・キム
管弦楽/合唱団:フェーニチェ歌劇場管弦楽団・合唱団のみなさま
いやあもうめちゃくちゃうまいです。これが伝統の力なのか。感情の揺れがオケで増幅される。ぴたっと着地する。これがオペラですね。オケ・フルパワーで弾いてもきれーにソプラノの音が聞こえますね。ミョンフンの作り出す一瞬の間が絶妙で、ドラマに説得力を与えます。ヴィオレッタのバカノアさんは、とても柔らかい声でした。アルフレード(息子)とジェルモン(父親)を比べると、どうみてもジェルモンが年下に見えてしまうが、まあオペラちゅうのは、細かい突っ込みをしては行けません。
コンサートの中でやばかったのは、第2幕のファイナルですね。アルフレードがヴィオレッタに札束投げつけてから、感動的なアンサンブルが始まるのですが、今回もやられました。BRAVA!
動画は、フェニーチェとはぜんぜん関係ないけど、第2幕ファイナルですな。追体験していました。