ローライ35S

今週のお題「買ってよかった2021」

 今年はコロナ禍で家でおなしくしていることが多く、あまり買い物をしてないなあと思っていた。夏頃ブログでも書いたダイソーのワイヤレスイヤホンのTWS001や てのりフレンズのめじろぐらいかなあと。しかし、年末の土壇場で買い物した。

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ぶつ撮りはnex7とMicro Nikkor 55mm

 かねて、ローライ35は私の頭のG線上に浮かんでは消えていた。我が家のフィルムカメラ群はニコンFM2コニカヘキサー、ライカM4ともう十分すぎる。個人的には隙なしと思っている。しかしながら、コートのポケットに突っ込んで、さっと取り出すというには大きすぎる重すぎる。

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仕事で遠出した時に、電車を待っているときにいい風景が目の前に広がっていたとする。しかし、モバイルPCも入っているカバンに忍ばせておくのは、ヘキサだって大きすぎる重すぎる。

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フィルム感度はISOじゃなくてASA

 それで小型高性能のローライ35がいいのではと考え始めたのである。ローライ35のデメリットでよく言われるのは、ピント目測になることだが、以前使っていたLOMO LC-Aも目測だったし、まあ、ピント外しても味と思おうかと。

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底面が絵になるなんて

 いやそれ、スマホでいいんじゃないかと、ピントだってじゃスピンだし、いやスマホではダメなんだ。フィルムを詰めて、チャッとレンズ・シャッターを切って、レバーでフィルムを巻き上げる。これが大事なんだ。これはアナログカメラが好きな人は全面的に同意してくれると思う。

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絞りはレンズとは別ダイヤルで操作

 なんか、こういう話はいくら書いても言い訳のようになるなあ。

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この小さなボディにすべてが詰まっているのが、感動的

まあ、そんなことで、ある日大阪駅前ビルの地下のカメラ屋を通りかかったとき、目に留まってしまったのだ。ショーケースの中にあるのはブラックボディ。ブラックボディはいい。ニコンとライカはシルバーボディ、ヘキサーはブラック。ここでローライのブラックが来たら、完璧な調和がうまれるのではないか。なんだかいい訳がましいが。

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巻き上げレバーが少しさびているのは、あじ

お迎えして、家で使うことなく、空シャッターを切ったり、眺めている。これだけ底板のデザインが、秀逸なカメラは他にはないな。

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レンズシャッター  B、2秒から1/500

 

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ゾナーf2.8 絞って、風景撮るか

カラーでもモノクロでも行けそうなゾナーレンズの写りを楽しみにしている。

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バッテリーがないんで、露出計が動かないが、おいおい

しばらくは、目測露出で撮るか。。。

 

~最近聴いている音楽

グリミネッリさんのモリコーネ集。

冒頭の曲がなんか、泣けるわ。と思っていたら、ヴォーカルがスティングさんだった。

Griminelli Plays Morricone

THE MET~メトロポリタン美術館展

少し前の話ではあるが、展覧会に行ってきた。

今、大阪で盛んにテレビCMが流れているメトロポリタン美術館展だ。

展覧会はご無沙汰な私であったが、非常に見ごたえがある展覧会だった。

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場所は天王寺にある大阪市立美術館だ。

ここに行くには天王寺駅から、あべのハルカスを背に芝生広場(てんしば)を通っていく、様々な人々が思い思いの時を過ごしている気持ちのいい空間だ。

(昔は露天カラオケに興じる人が多くて、無法地帯だったが、もうそれは言うまい)

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てんしば

1400年代のテンペラ画から印象派まで多彩な絵画が集められていた。

しかし、テンペラ画って、おいしそうな言葉の響きだ。しらべてみると、顔料に卵黄を混ぜるようで、おいしそうというのは、あながち間違えてなさそうだ。

 

気になった絵を列挙する。

エル・グレコ 羊飼いの洗礼 光を感じる絵だ。

ルーベンス 聖家族と聖フランチェスコ、聖アンナ幼い洗礼者聖ヨハネ

 マリア様の目を中心として、動きを感じる。むかし、むかしのライカレンズやロシアンレンズで、絞り開放でとるようなぐるぐるボケ効果というのだろうか。

・ジョルジュ・ド・ラ・トゥール 女占い師

 今回の目玉の一つの絵、人の表情が絶妙で、もっとこの画家のことが知りたいと思った。

ターナー ヴェネツィア、サンタマリアデッラサルーテ聖堂の前廊から望む

 最初、目に入ってきたとき、明るい!まぶしい!というのが第1印象だった。

 書かれたのが、1830年代。1000年以上続いた栄光のヴェネツィア共和国も若きナポレオンにボコられ終了した後。しかし、唯一無二のその都市は、文化人のあこがれであり、絵のテーマになったのであろうな。運河に浮かぶ、ごみみたいなものはご愛敬。

ドガ 踊り子たち、ピンクと緑

 劇場にいるバレリーナを照らす、ほのかな光を感じる。1890年代、劇場は今みたいに煌煌とした照明じゃなく、このようなほのかな明かりで浮かび上がっていたんじゃないか。このほのかな明かりはどれだけ印刷技術が発達しても印刷物で再現できないんじゃないか。展覧会を愛する人にとっては今更なことなんだろうけど、写真で見るのと実物は全然違う!ということを実感した1枚。

 

ということで、私の絵の好みもわかってきた。光を感じるとか、動きを感じるとか、ぐるぐるボケとか、趣味のカメラに通じるものが好みなんだ。

 

 

 

 

 

 

 

年末進行~ベートーベンの第九

今年も年末進行。

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Ai Micro Nikkor55mmf2.8

 近所のスーパーライフはクリスマスソングがなくなり、歓喜の歌がかかり始めた。

 今年も第九を聴いております。先日読んだ本の影響でフルトヴェングラー指揮のバイロイト盤を聴いておりました。実家のどこかに実態のあるディスクがあるはずだが、今はApple Musicでお気楽アクセスです。

 本を読んで背景を知ったけど、もともとEMIの録音チームはカラヤンの指輪を録音する気満々で、バイロイドまでやってきたが、ついでに録っておくかと録音した第九がこれで、フルトヴェングラーの死後リリースするや、絶賛の嵐、空前絶後の録音、ベートーベン第九の金字塔になってしまったという。

 クラシック音楽を聴き始めた時は、この録音は絶対おすすめ第1番で出てくるので、こんな古い録音が、おすすめで出てくるのは不思議な心地がしたが、聴き始めていくと音楽にのめり込んでいきます。毎度思うことだが、第3楽章で陶酔し、第4楽章フィナーレでは、こぶしを突き上げ、これはもはやロックなんではないか。

 

 

カラヤンとフルトヴェングラー

カラヤンフルトヴェングラーという本を読んだ。

音楽の本かと思っていたら、権謀術数の本だった。

彼らのいた時代が興味深く、一気に読んでしまった。

カラヤンとフルトヴェングラー (幻冬舎新書)

クリスマスソング

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Ai AF Nikkor 50mm f1.4

12月、日に日に太陽の時間が短くなっていき肌寒くなる、12月は好きな季節だ。音楽だけでもクリスマスの雰囲気に浸ろうと、クリスマスソングを聴いている。教徒ではないが、盛り上がろうとしている。

I Dream Of Christmas

ノラジョーンズのクリスマスアルバム。8曲目のyou're not alone.が好みだ。

パンデミックでいろいろ引き裂かれた世界で、you're not alone.の歌詞がじんわりと心に響く。


www.youtube.com

このクリスマスアルバムの何曲かが、エンパイヤステートビルで演奏されたようだ。

まだ見れてないが貼っておこう。you're not alone.も収録されている。

CHRISTMAS WITH ELVIS AND THE ROYAL PHILHARMONIC ORCHESTRA (DELUXE) [CD]

クリスマスアルバムとしては、定番化か。エルビス・プレスリークリスマスアルバム。伴奏は、ロイヤルフィルハーモニーか。豪華。べたですが、White Christmasいいです。あと、以前サントリーホールでバッハ・コレギアム・ジャパンのコンサートで聴いて好きになったThe first noelもいいですね。エルビス・プレスリーは今まであまり聴いたことがなかったが、さすがに大スターでグルーブ感が心地よく魅力的で、聴き込んでみたいと思わせる。

クリスマス・カラヤン

ここのところ、毎年この時期に聴いているカラヤンクリスマスアルバム。バッハ マニフィカトのおめでとうござーまーすというのもいいのだが、レスピーギリュートの為の古典舞曲とアリアというすこし物悲しい感じもする曲が好みだ。

 

ま、こんな曲を聴きながら、年末進行の日々をくらしていこう。

 

 

 

 

マーラー〜交響曲第4番 大フィル

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2年ぶりのライブ、バルセロナのリセウ劇場に行って以来である。この2年はほんとうに長かった。公演の前のチューニングをする感じ。客席照明が落ちていく感じ。演奏が終わってのカーテンコール。ライブがはねて人々が会場を後にする感じ。全てがライブならではのかけがいがないものであった。大阪フィルの定期公演に行ってきた。プログラムは前半ハイドンのチェロ協奏曲第2番、後半はマーラー交響曲第4番だった。

 ハイドンのコンチェルトで、弦の音が柔らかく、生音は普段聞いている再生音楽とは違うなあとしみじみした。本日の目当てはマーラー交響曲第4番で、私のように時々コンサートに行くぐらいの人は、目の前に大編成のオケがずらっと並ぶとそれだけで元を取ったような気になる。

 第4番は普段それほど聴いている曲じゃないけど、展開される演奏は目で見ていてもとても楽しいですね。特に第3楽章は染みていいですね。マーラーのライブはまた行こうと思う。

 

 

 

 

バッハ〜教会カンタータ第139番

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バッハ イズ グレイト。

8月頃は口に出しにくかったこの一言がようやく言えるようになって来た。

聖トーマス教会で働いていたバッハ イズ グレイトと声高らかに言える。

200曲にものぼるバッハのカンタータの森。

厳粛なコーラルやチャーミングなアリアなど目白押しで、音楽の玉手箱と言われているのも頷ける。曲数も膨大すぎて、私も全貌をつかめていない。常にカンタータを聴いている訳じゃないけど、ときどき無性に聴きたくなる。 

 

 

何気なく、Apple Musicから聞いていたら、また、ひとつお気に入りの1曲を見つけてしまった。教会カンタータ第139番、ミュンヘンバッハ管弦楽団合唱団のアルヒーフ盤を聴いていた。そして、カール・リヒターのゆるぎない指揮は安心感がある。

何が気に入ったって、第1曲コーラル「幸いなるかな、おのが御神に」の幸福感。

1724年11月12日の日曜日、ライプツィヒの聖トーマス教会に訪れる人々。

休日に穏やかな顔でお互いに挨拶をかわし、バッハがおそらくぎりぎりに仕上げた曲でリハーサルもそこそこにミサが始まる。その時代の演奏は現代のような情報化社会ではないから洗練されたものではなかったのではないか。しかし、139番のコーラルは、教会に訪れたひとを一時の幸福感に浸らせたのではないか。そんなことを考えてしまう.

 

歌詞は神イズグレイトという感じだった。