ビーバー〜ロザリオのソナタ
シンプルな空間だけど、濃密。
一見ほんとにちっちゃい、コンクリートの箱だけど。
教会正面から差し込む光の十字架が劇的で、
ああマタイ受難曲(?)という感じがする。
この教会斜めにコンクリートの壁が挿入されているのだけど、
スリットからこぼれてくる光を捉えてみました。
安藤忠雄が描いたこの教会の平面図もとても有名。
絵葉書になってるぐらい。
この平面図MoMA永久保存でもいいんじゃないだろうか。
名作とされる建築の内部空間に身を置くと、なんとも不思議な気持ちになる。
それは、音楽を聴いて陶酔している感覚に似ている。
誰が言ったのか良くわからんですが、建築は「凍れる音楽」とも言いますね。
フローズン・ムジク
れりご
さて、教会つながりというわけではないけれど、今日はロザリオのソナタについて書いてみる。キリストの生涯を描いたバイオリン曲。
この夏はピアノのみとか、バヨリンのみとか、器楽曲ばかり聴いていたような気がする。蒸し暑い日々の中では音数が多いのがどうも苦手なのです。
その中でもよく聴いていたのはビーバー作曲のロザリオのソナタ。
バロック・バイオリンの名手ボッジャーさんの演奏を良く聴いていた。
バロック時代の曲は、聴いていてもどの曲も同じように聴こえるのだが、何回も聴いているとだんだん違いが分かってくる。
こうなるとしめたもの。
その曲を体得した気分になる。
お盆のくそ暑い時期に、ロザリオのソナタを聴きながら、バスで西へ向かった。中国自動車での車窓に流れる緑鮮やかな山々。効きすぎたバスの冷房。そんな状況とロザリオのソナタは妙にマッチした。
お気には最終曲のパッサカリア。暗闇を切り裂くかのような無伴奏バイオリン曲。
すきだなあ。
ボッジャーさんではないが、動画を貼っておこう。
モノクロームな動画が美しいです。
BIBER PASSACAGLIA - Elicia Silverstein, violinist
暑い時期は、素麺ばかりだった。
これからは涼しくなってきているし、味噌ラーメン(ブラームス)とか、醤油とんこつラーメン(マーラー)とか、がっつりいきたい。
Nikon new FM2
カメラバックをごそごそしていたら出てきた、
これはだいぶん以前に手に入れたものだけど、そういえばあまり使いこんでいないなあ。
当時は花でも撮ろうかとかなんとか、考えていたと思う。(柄でもなく)
ニコンのマニュアル式一眼レフnew FM2につけていた。
これぞカメラというデザイン。
デジタルカメラに慣れてきった身からいうと、使うのがとてもめんどくさい。
シャッタースピードも、絞りも自分で決める。
シャッターは機械式。
電池が切れても大丈夫。
電気式の露出計はある。
たぶん、10年ぶりぐらいに、ファインダーを覗いたら、電池は生きていて露出計が使えた。(#マジカヨ)こんなことは現代のカメラではあり得ないだろう。
フィルムの巻き上げも自分でレバーを回す。
36枚撮り切ったら、自分でハンドル回して、フィルムを巻き戻す。(今、36枚ってナニ?って方も。)
めんどくさいっちゃ、めんどくさい。でも、何も考えず、動作を体で覚え込んでしまえば、ある意味シンプルとも言える。
忘れていた。
フィルムを巻き戻したら、現像に出さなきゃいけない。
フィルムを手に入れるのだって、いまや近くの店では手に入らないかもしれない。
やっぱり、めんどくさいかも。
new FM2にマイクロニッコールをつけたら、なんとも精悍な姿。
レンズは絞りやら、距離情報が刻印されていて、なんともメカメカしい。
おまけにカニの爪まで、ついているし。
カメラも必要最小限のダイヤル・レバーしかついていない潔さ。
メカメカしさがたまらんちん。
(乃木坂46で機械式カメラが好きな方がいるそうだが、
それは、趣味として、美意識として非常に正しいと思うのであります。)
カメラの動作確認&内部風通しのため、シャッターを切ったのだけど、操作感はピンと背中を伸ばして撮っている感じで心地よい。
カメラバックの奥から、フィルム(コニカのセンチュリア400懐!)がでてくる。
めんどくさいが、
あまり、出番のなかったマイクロニッコール使ってみようか。。。
大阪クラシック4日目(9/14)
今年はクラシック音楽のイベントである「大阪クラシック」に行くことができた。去年はいく時間がなかったけど、今年はなんとか平日に休みを取ることができた。
本町で鴨なんそばなんかを頂き、竹中工務店本社へ向かう。1階のいちょうホールへ。このいちょうホールは仕事関係のセミナーで時々訪れるところだけど、ここでクラシック音楽を聴けるのは感慨深い。いちょうホールに入ったらクラヲタ(失礼、Dearクラシック音楽愛好家の皆さな)があふれそうなくらいいっぱい。大阪クラシックの人気を思い知った。Rシュトラウスのティルの室内楽版?などを楽しんだ。
次の会場に向かう。大阪クラシックは街中のいろいろな会場でコンサートを開催するので、ひとつのコンサートが終わったら次の場所に移動する。
途中で見た中之島の風景であるが、フェスティバル・タワー2期が無事できたのだなあ。水面に映るフェスティバル・タワーに気をとられ、ぱしゃってしまった。
なにわ橋駅で、モーツァルトのフルート4重奏曲を鑑賞。勝手知ったるメロディーは落ち着く。
次は、三井住友銀行大阪本店だ。かつては、住友銀行の本店。住友財閥の本丸の場所だ。私はこの場所で、バッハの無伴奏を聴きたかった。大阪クラシックは普段入れないような名建築で音楽を楽しめるというのが気に入っている。
今回はバッハ無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番。イザイ無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第2番である。
住友コンチェルン。
この威厳。
思えば、この本店を設計した住友の営繕部隊が独立して、今や日本のマンモスガリバーな組織設計事務所になっていることに感慨を覚える。世界でも確実に十指に入るし、大阪のビジネス街なんてその設計事務所が設計したビルだらけだものなあ。まあそれはいいとして。
コンサートの前に、プロデューサー大植さん登場。銀行のえらいさんも出てきて、大植さんと漫才を繰り広げる。住友のえらいさんは、漫才もできるのか。まあそれもいいとして。
ライブは、鋭く無伴奏の音楽を描いていた。なるほど、バッハとか、イザイとか峻厳なる音楽にはこの重厚な空間は似合うなあ。演奏を堪能した。
それにしても、プロデューサーの大植さん、演奏者の皆様、会場整理などボランティアの皆様、会場を使用させていただいた事業者の皆様、たいへんお疲れさまでした。ありがとうございました。
最終公演のマーラーは、行けなかった。来年はリベンジ。。。
小沢健二〜ライフ
この間、出雲に行って来た時にそばを頂いた。
大社の参道にあるお店。
小分けにされて、おろし、天かす、山芋が載せられている。
十割そばだが、非常につるつると食べやすい。
非常に美味しく頂いた。
その日はお盆も近くとんでもなく暑い日で、突然、蕎麦屋の近くに救急車がやって来た。誰か熱中症で、倒れたのだろうか。
そんな暑い日だったから、冷たいお蕎麦が余計身にしみました。
さてさて、たべろぐはこのぐらいにして、今日は掃除をしながら、小沢健二さんのライフを聴いておりました。
- アーティスト: 小沢健二,スチャダラパー,服部隆之
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- 発売日: 1994/08/31
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発売は1994年だったのか。
えらい、年月が流れたもんだ。
その頃、渋谷系とか聴いていた人も、
今はまあおっさんな訳です。
トワイライト・オブ・オッさん。
愛し愛されて生きるのさという歌に
十年前の僕らは胸を痛めていとしのエリーを聴いてた
という詞があるが、
20年前の僕らはライフを聴いていたのだなあ。
もちろん、30年前はいとしの・・・。
そうゆう意味では、このアルバムはりっぱにJPOPの古典だ。
このアルバム、時々聴きたくなって取り出す。
1曲も捨て曲なしのよくできたアルバムで、
旅に出る前とかに聴いていると、一人で異様に盛り上がる。
(そうゆう姿は人に見られたくない。)
このアルバムの世界は幸福感に満ちている。
恋愛したての無敵感みたいなのが、ぎゅっと詰まっている。
でも、あるときネットで見ただけの話で記憶も曖昧であるが、
このライフのような人生を夢見ていたけど、そうはならなかったとか。
人生とは含蓄に満ちた、深いものだなあ。
出雲大社のモダニズム
旅行で出雲大社に行った。
近代建築が好きな人にとって、出雲大社といえば、頭の中に真っ先に出てくるのは、菊竹清訓が設計した庁の舎じゃなかろうか。私も庁の舎を見たいと思っていた。
出雲大社の境内を歩きながら、いつ菊竹の建築は出てくるのだろうと、気もそぞろになっていたが、庁の舎が見えてきた時、ああこんな中心に近いところに建っているのだと感慨深かった。
それは拝殿からほど近い場所にあった。古代から連綿と続いている大社の木造建築群の横に鉄筋コンクリート造の建築が在る。伝統とモダニズムが違和感なく共存しているのはかるく驚きだ。
今の時代なら、細部は金属で作ると思うが、これは細部まで徹底的にコンクリートで作られている。特にルーバーまでコンクリートで作られていて、コンクリートでここまでやるか、わたしだったらたわみが不安になるぞ。建物というよりは、コンクリートで精巧に形取られたオブジェの様だ。
日の丸との対比もばっちりである。
真正面からのアングルもよろしいなあ。
この時代の近代建築にはありがちな話だが、すでに庁舎として機能しなくなっているこの建物は取り壊しの話が出ている。古代から続く大社共存する稀有なモダニズム建築をすこしでも長く保存していただければ、嬉しい。
昔話だが、菊竹ってすごいなあと思ったのは、何年か前に、東光園という温泉宿に泊まったのがきっかけだった。その時は建築の本で読んだものを軽く見ておこうと思っていただけだったが、菊竹の造形の作り込みに衝撃を受けた。どこをとっても徹底的というか、建築家のアバンギャルドの心意気を感じ取ったし、狂気にさえ感じた。朝起きて、一風呂浴びた後、朝日を受ける東光園の全景を見た時、光に満たされた階段室に入った時は至福の時間だったのを覚えている。
(過去記事です)
まとめ:菊竹清訓はおそろしい。
シューマン〜ヴァイオリン・ソナタ第2番
このまえ京都に行った時、洋食屋さんでオムライスを食べた。
地元で昔から人気のある店らしく、たいへん暑い日だったにもかかわらず、店の前は行列。我々も並んだ。
サイズはSMLあったが、サイズMを頼む。写真はMです。Mでも大の男が腹一杯になる量だった。Lサイズになるとどのくらいの量が出てくるのだろうか。中のライスは甘めに味付けされていて、とっても美味しかった。久々にオムライスを堪能した。
さて、たべろぐはこのくらいにして、近頃、おきにのシューマンのヴァイオリンソナタ第2番。第3楽章が特にいいなあと思っております。こころの隙間を埋めらてるような音楽。これを聴けば、気分は外堀を埋められた大阪城(大河ドラマの真田丸にもはまっているもので、失礼)。
クレーメルさん・アルゲリッチ姐さんのドイツ・グラモフォン盤を聴いております。
動画も貼っておこう。。。。
Kyung Wha Chung plays Schumann violin sonanta No.2 (3rd Mov)
パレストリーナ〜教皇マルチェルスのミサ曲
京都のうさちゃん神社で撮った、うさぎ像。
なかなかプリティなやつでありますな。
近頃はアーリーぎみ(古楽より)で、ようやくポリフォニーに開眼。イタリアはローマの作曲家パレストリーナの美しい旋律にしてやられておりました。第222代ローマ教皇マルケルス2世のために作られた曲ということです。この教皇さんは在位は1555年なので、作曲もこの年ぐらいなはず。この年は日本では、川中島で武田軍と上杉軍が激突(2回目)したり、信長が尾張清洲城へ突撃したり、そして「村上海賊〜」の読者にとって忘れてはならない厳島の戦いがあった年であります。その時代のことを考えながら同じ時代の音楽を聴くのは、いろいろ想像も広がり楽しいのであります。(その時代のヨーロッパの歴史を調べてみようかとか)
Palestrina: Missa Papae Marcelli
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Kyrie - Missa Papae Marcelli - Palestrina
このところおろしそばが続いているので、気温が下がったら、味噌ラーメン(ブラームス)とか背脂系醤油豚骨ラーメン(マーラー、マーラー麺ではない)とか、がっつり味わいたい気分。も、すこしの辛抱。