2019年に旅行したバルセロナでの、お話。。。
バルセロナというところは、ガウディグレートな街である訳だが、
近代・現代建築もなかなかに充実している。
ホセ・ルイ・セルトのミロ美術館、
ジャン・ヌーベルのトーレ・アグバール、
日本人としては忘れられない磯崎新のサン・ジョルディのオリンピック競技場。先に屋根を作って、川口氏の構造設計により、パンタグラフのごとく屋根をリフトアップした。
モダニズム建築の金字塔、ミース・ファン・デル・ローエのバルセロナ・パビリオン。板を2枚平行に並べるとそこに空間ができることを明快に美的に表現した建築だ。
しかし、バルセロナに来るとガウディグレートの街である訳だし、限られた時間で、観光しガウディの建築を見ていると、時間も経ってしまう。ガウディの作り込みは凄まじく、テンションも上がる。ついついその場所にいる時間も多くなってしまう。
上記に書いたようなモダン建築はついぞ見る時間がなかった。
唯一、外観だけちらっと見たのは、米国の建築家リチャード・マイヤー設計のバルセロナ現代美術館だった。いやあ、美しいプロポーションだ。
リチャード・マイヤーの大規模建築といえば、このマクバとイメージ屋の殿堂ゲティセンターが好きですね。
コルビュジェら近代建築の巨匠たちが作り上げた、白く輝く透明感のある建築。
大地に根が生えるというよりは浮遊するボックス。
リチャードマイヤーは洗練されたプロポーションで、モダン建築を再構築していったのだなあ。
モダン建築といっても、寡黙で静謐といったたぐいのものではなく、様々なアイテムが配置されている饒舌なデザインではある。
しかしながら、第一印象は白く輝くというよりは、意外と黄色いなあだった。
写真では白く見えるが、実際は黄色みが感じられる。
経年変化で黄ばんできたのだなあ。
MACBA前の広場は、行ったときはスケボーに興じる若者でいっぱいだった。
リチャード・マイヤー、アメリカ建築界の巨匠もセクハラで晩節をけがしたのは、残念でありました。