小沢健二〜ライフ

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この間、出雲に行って来た時にそばを頂いた。

大社の参道にあるお店。

小分けにされて、おろし、天かす、山芋が載せられている。

十割そばだが、非常につるつると食べやすい。

非常に美味しく頂いた。

その日はお盆も近くとんでもなく暑い日で、突然、蕎麦屋の近くに救急車がやって来た。誰か熱中症で、倒れたのだろうか。

そんな暑い日だったから、冷たいお蕎麦が余計身にしみました。

 

さてさて、たべろぐはこのぐらいにして、今日は掃除をしながら、小沢健二さんのライフを聴いておりました。

LIFE

LIFE

 

 発売は1994年だったのか。

えらい、年月が流れたもんだ。

その頃、渋谷系とか聴いていた人も、

今はまあおっさんな訳です。

トワイライト・オブ・オッさん。

愛し愛されて生きるのさという歌に

十年前の僕らは胸を痛めていとしのエリーを聴いてた

という詞があるが、

20年前の僕らはライフを聴いていたのだなあ。

もちろん、30年前はいとしの・・・。

そうゆう意味では、このアルバムはりっぱにJPOPの古典だ。

 

このアルバム、時々聴きたくなって取り出す。

1曲も捨て曲なしのよくできたアルバムで、

旅に出る前とかに聴いていると、一人で異様に盛り上がる。

(そうゆう姿は人に見られたくない。)

 

このアルバムの世界は幸福感に満ちている。

恋愛したての無敵感みたいなのが、ぎゅっと詰まっている。

でも、あるときネットで見ただけの話で記憶も曖昧であるが、

このライフのような人生を夢見ていたけど、そうはならなかったとか。

人生とは含蓄に満ちた、深いものだなあ。

 

 

 

 

 

出雲大社のモダニズム

 旅行で出雲大社に行った。

近代建築が好きな人にとって、出雲大社といえば、頭の中に真っ先に出てくるのは、菊竹清訓が設計した庁の舎じゃなかろうか。私も庁の舎を見たいと思っていた。

出雲大社の境内を歩きながら、いつ菊竹の建築は出てくるのだろうと、気もそぞろになっていたが、庁の舎が見えてきた時、ああこんな中心に近いところに建っているのだと感慨深かった。

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それは拝殿からほど近い場所にあった。古代から連綿と続いている大社の木造建築群の横に鉄筋コンクリート造の建築が在る。伝統とモダニズムが違和感なく共存しているのはかるく驚きだ。

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今の時代なら、細部は金属で作ると思うが、これは細部まで徹底的にコンクリートで作られている。特にルーバーまでコンクリートで作られていて、コンクリートでここまでやるか、わたしだったらたわみが不安になるぞ。建物というよりは、コンクリートで精巧に形取られたオブジェの様だ。

 

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日の丸との対比もばっちりである。

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真正面からのアングルもよろしいなあ。

この時代の近代建築にはありがちな話だが、すでに庁舎として機能しなくなっているこの建物は取り壊しの話が出ている。古代から続く大社共存する稀有なモダニズム建築をすこしでも長く保存していただければ、嬉しい。

 

昔話だが、菊竹ってすごいなあと思ったのは、何年か前に、東光園という温泉宿に泊まったのがきっかけだった。その時は建築の本で読んだものを軽く見ておこうと思っていただけだったが、菊竹の造形の作り込みに衝撃を受けた。どこをとっても徹底的というか、建築家のアバンギャルドの心意気を感じ取ったし、狂気にさえ感じた。朝起きて、一風呂浴びた後、朝日を受ける東光園の全景を見た時、光に満たされた階段室に入った時は至福の時間だったのを覚えている。

(過去記事です)

 

andaantee.hatenablog.com

 

 

まとめ:菊竹清訓はおそろしい。

シューマン〜ヴァイオリン・ソナタ第2番

このまえ京都に行った時、洋食屋さんでオムライスを食べた。

 地元で昔から人気のある店らしく、たいへん暑い日だったにもかかわらず、店の前は行列。我々も並んだ。

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 サイズはSMLあったが、サイズMを頼む。写真はMです。Mでも大の男が腹一杯になる量だった。Lサイズになるとどのくらいの量が出てくるのだろうか。中のライスは甘めに味付けされていて、とっても美味しかった。久々にオムライスを堪能した。

 

さて、たべろぐはこのくらいにして、近頃、おきにのシューマンのヴァイオリンソナタ第2番。第3楽章が特にいいなあと思っております。こころの隙間を埋めらてるような音楽。これを聴けば、気分は外堀を埋められた大阪城大河ドラマ真田丸にもはまっているもので、失礼)。

クレーメルさん・アルゲリッチ姐さんのドイツ・グラモフォン盤を聴いております。

Violin Sonatas 1 & 2

Violin Sonatas 1 & 2

 

 動画も貼っておこう。。。。


Kyung Wha Chung plays Schumann violin sonanta No.2 (3rd Mov)

 

パレストリーナ〜教皇マルチェルスのミサ曲

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京都のうさちゃん神社で撮った、うさぎ像。

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なかなかプリティなやつでありますな。

 

近頃はアーリーぎみ(古楽より)で、ようやくポリフォニーに開眼。イタリアはローマの作曲家パレストリーナの美しい旋律にしてやられておりました。第222代ローマ教皇マルケルス2世のために作られた曲ということです。この教皇さんは在位は1555年なので、作曲もこの年ぐらいなはず。この年は日本では、川中島で武田軍と上杉軍が激突(2回目)したり、信長が尾張清洲城へ突撃したり、そして「村上海賊〜」の読者にとって忘れてはならない厳島の戦いがあった年であります。その時代のことを考えながら同じ時代の音楽を聴くのは、いろいろ想像も広がり楽しいのであります。(その時代のヨーロッパの歴史を調べてみようかとか)

 
ともかく、このパレストリーナのミサ曲は美しく、五臓六腑に染みる。染みるのです。朝、電車で、この音楽を聴きながら外を眺めていたら、いつも見ている風景が不思議なものに見えます。タイル貼りのマンション、浄水場、ツンとしたガラス張りのオフィスビル、川辺、行き交う車。いつも見ている風景なのに見慣れないものに。まるで、自分が異星人で、地球に降り立ったかのように感じました。
Palestrina: Missa Papae Marcelli

Palestrina: Missa Papae Marcelli

 

 


Kyrie - Missa Papae Marcelli - Palestrina

このところおろしそばが続いているので、気温が下がったら、味噌ラーメン(ブラームス)とか背脂系醤油豚骨ラーメン(マーラーマーラー麺ではない)とか、がっつり味わいたい気分。も、すこしの辛抱。

夏の読書

 別に新潮文庫の回し者ではないですが、中坊の頃より新潮文庫の紙の香りが好きで、本をめくりながら香りを嗅いております。近頃、かねてから読みたかった村上海賊の娘が文庫化されたので、読んでみた。

村上海賊の娘(一) (新潮文庫)

村上海賊の娘(一) (新潮文庫)

 

 第1次木津川海戦を舞台とした歴史エンターテーメントだ。村上海賊に相対するのは泉州の真鍋海賊なのだが、私の地元の泉州弁が全開なのが、なんだか笑えた。こんな泉州も当時は国際貿易港の堺があったため、海外の文化に接することも多く、流行の先端を行っていた地域だったらしい。

 

 

全世界のマニア団結せよ

日本橋 を気ままに散歩した。日本橋は明治の頃は書店が軒を連ね、戦後は電気屋・オーディオ屋、パソコンブームの時はPC屋、パーツ屋、最近はフィギュア・アニメ関連のお店など、いつの時代もマニアの味方だ。

街はウィンドウズやiMacが発売された頃は、沸騰したように人が歩いていたが、ここのところは人出は落ち着いた感じか。人通りの多い箇所は、アニメ関連の店が多い堺筋から西側のヲタロードに移動している。これを見て平安京の中心が鴨川沿いの東側(洛陽とも言われる)に移って行ったのを思い出した。いや別にその時代に生きていた訳ではないのだが。。。
 
あるオーディオ屋さんに行った。薄暗い部屋にラックスマンのアンプにb&wのスピーカーで、シンディローパーがなっている。すんばらしい音だった。しかしながら、b&wはびっくりする値段である。視聴室の暗がりに浮かぶマッキントッシュのアンプの灯りはなんともゴージャスだ。値段もゴージャス。こうゆう、薄暗いリスニングルームで、音楽を聴いている層って。。。
それにしても人が少ない。フロアに私しかいない。時間帯が悪かったのかもしれないが、フロアには、客の4倍のスタッフがいた。
アンプやスピーカーを前にして、腰を落ち着けて音楽を聴くのは好きだけど、そういう趣向の人は少なくなっているのだろうか。

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マツコの知らない世界で紹介されて、話題になっていると思うイヤホン・ヘッドホン専門店へ。
人が多い。
若者も、おっさんも、女の子もヘッドホンを熱心に吟味している。新しいお客さんがどんどん入ってくる。
先ほどのオーディオ屋さんとの対比で考えると、腰を据えて、腕組みして、しかめっ面して音楽を聴くことから、外で活動しながら音楽聴く方向にシフトしているのだろうか。(私は腕組みして、しかめっ面して聴くのも好きです。)
 
壁にヘッドホンがたくさんぶら下がっているので、何個か視聴した。マツコがこれええわ。と言っていたb&wのP7を視聴。うを!いや〜これはいい音。長時間占拠して聞き込んだ。
Bowers & Wilkins(バウアーズ&ウィルキンス)「P7」 P7

Bowers & Wilkins(バウアーズ&ウィルキンス)「P7」 P7

 

 マツコの知らない世界でいつかクラヲタの生態が取り上げられることを楽しみにしている。コンサートゴーアーか音盤に埋もれている人か、どんな人が出てくるだろうか。

 

京都、ダリ展、ロームシアター京都

久々に京都の街を歩いた。その日はとても暑く、クソ暑く、目の前に見える建物もバターのように溶けそうだ。自分の体も溶けそうだ。目の前に見える時計も溶け出してぐにゃと曲がって見える。そうだ今日はダリ展を見に来たんだった。

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ダリの若い頃の絵は印象派ぽいものがあったり、キュビズムぽいものがあったり、いろいろと彼も吸収していたのだなあ(上から目線)。しかし、我が道を確立してからのダリはまさに唯一無二の存在になりました。シュールな世界になってからの作品をたくさん見たけど、わたしは展覧会にはなかった「ポルト・リガドの聖母」が好きなだあということにこのとき気づいた。聖母子像が好きになるとは自分の嗜好が古典的なものに行っているのだろうか。
この絵です。福岡にあるのか・・・

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さて、空調の効いた美術館を出ると、至近のロームシアター京都に向かう。ここは以前は京都会館と言われて、京都のクラヲタの聖地だったところだ。日本の近代建築の巨匠、前川國男の設計である。前川國男といえば東京のクラヲタの聖地東京文化会館も設計していて、なんともクラヲタ率の高い建築家だ。そしてコルビュジェの弟子でもある。
 

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この時代のモダニズム建築の名作って見ていてズシンとくる。

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このコンクリートの量感がたまらない。

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それにこの時代の建物はプロポーションをいかに美しくするかに細心の注意を払っている。最近街中にできる小洒落た施設にいってもふーんと思うだけだし、建築形態のプロポーションというよりはグラフィック的な面白さに注力しているように思える。(ぐちってしまいましたわ。)

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京都会館は近頃改修されて非常に綺麗になった。蔦屋書店が入り、京都モダンテラスという上質なカフェ・レストランが出来た。

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京都モダンテラスのインテリアは、既存のモダニズム建築の美味しいところを生かしつつ、木質にまとめられている。木の細いルーバーごしに平安神宮や東山を望むのは京都らしい体験になると思う。ただ、ここは少々値段はお高いとおもう。観光で訪れるのによいかとおもう。
 
ここのオペラの演目を見ていたが、ゲルギーがオネーギンをやるらしい。もちょっと丁寧にいうと、ゲルギエフ指揮でチャイコフスキーのオペラ「エフゲニー・オネーギン」を演るらしい。ストーリーが覆水盆に返らずのあれです。いろんな不倫ネタが毎日報道される21世紀の日本からみたら、もうたわいもない話に思えてしまう。しかし、ながらチケット代が高いのでやめておこうかと思う。
 
京都は大阪から近いのであるが、いけば街の雰囲気はぜんぜん違う。緑は多いし、神社・仏閣も多い。なので、近場で旅行気分が味わえるのがよいです。