天気のいい昼間にコーヒーでも飲みながら、音楽でも聴いているとなんとも至福であります。現実は明日のだんどりをああしてこうしてとか、頭を霞めたりするのだけれど、むりやり封印。今日はこれ聴いてました。アルゲリッチ姐さんのシューマンピアノ四重奏曲。姐さんの室内楽箱から。なんだか明るい曲調。春を感じるなあ。(今日はいい天気でした)第3楽章アンダンテ・カンタービレは聴かせる。チェロの旋律がもう聴かせる。まるで、シューマンとクララの穏やかな生活が見えるような気がしますな。
本題とは関係ないんだけど、昨日は朝ドラ「カーネーション」の最終回だった。主人公が死んでいるにも関わらず、主人公がナレで「おはようございます。死にました。」と言い放ったのはこけた。そのナレの続きで見慣れた風景大阪湾に大阪平野に和泉山脈が連なる風景が映し出されて奇麗かった。私はドラマを見ない人なんだが、泉州に暮らす者として軽い気持ちで見始めたらはまるはまる、最終回まで行ってしまった。今回のヒロインのキャラは朝ドラでは異色なんだそうな。確かに、舌打ちする、怒声を浴びせる、ドスをきかす、大の字で寝そべっている、人の話きく時に煎餅かじってる、歩きながらなんか食ってるWW。ヒロインというよりおっさんだ。パワフルで豪快。たしかに泉州のパワフルな年配の女性の方とか見てると、分かる、分かるのだ。(ちなみにパーセンテージ的にいうとごく一部の方です。みんながパワフルで豪快になるといろいろとごちゃごちゃになります。)そんなお行儀の悪い主人公に感情移入できてしまうのは、ヒロイン尾野真千子の演技力であった。その演技にはうなるものがあった。老いてなおどん欲に生き抜く夏木マリの主人公もかっこ良かった。「強く逞しく美しく」。これを見てると年齢を重ねる事はあれれと思うこと多なれど、それもいいんじゃないかと思えてくる。
まいどの雑感。
・ドラマ終盤でよく出てきた岸和田市民病院は国立大阪病院ですなあ。仕事でよく行ってたので、いろいろと記憶がよみがえる。ああ、あそこの待ち合いのあのいす、打合せの前に気合いのひと呼吸入れていったよとか。最後に千の風になった糸子が通った自動ドア、いくどとなく通ったなとか。
・波瀾万丈という視点でいえば、大フィルの御大もドラマいけるんとちゃうけ。ちゃきちゃきの江戸っ子、上海の演奏旅行、満州でソ連軍南下からなんとか逃れ、阪急電車も運転できちゃう、晩年はシカゴ交響楽団も振っちゃう。まさに波瀾万丈である。でも、ちょっとまずいのは御大はNHK大阪局と対立するんだよなあ。それにおっさんはやっぱりおっさんだから、天下茶屋できつねうどんをすするおっさんだから。カーネーションの小原糸子はおっさんくさくあっても、おっさんではない、ヒロインなのだ。だから無理かなあとおもったり。
・ドラマでは節目節目に岸和田のだんじりのシーンがある。昔の岸和田の友達とか思い出すけど、それこそ祭りのために生きてるような奴らだった。リオデジャネイロかっ、って言いたくなるほど。