Met〜エンチャンテッド・アイランド

ヘンデル、ヴィヴァルディ、ラモー夢のコラボ。というか後世の人が、彼らをリスペクトし、ピースをつなぎ、物語を与えリニューアルした作品。この手法をパスティーシュというらしい。バロック時代の作曲家は自分の作品のピースをつなぎあわせて1作品作っていたらしい。

Metオーケストラから軽快なバロックの調べを聴いていたら、ふと思った。オペラって、ドロドロの愛憎とか、権力闘争とか、らぶ話でも悲劇的だったりするのが多いけど。バロックの調べがながれたとたんにそういうのは、もうどうでもよくなる。なんか浄化されるようで、ドロドロも洗い流される。ヘンデルのオペラとか、カエサルやらアントニウスが出てくるのがあったと思うけど、バロック音楽が流れていたら爽やかに見てしまうかもと思ってしまう。

お話は真夏の世の夢とテンペストを足して2で割ったもののようだけど、いまいちお話に入っていけなかった。アリアも我を忘れて没入するものが無かったけれど、それでも楽しめてしまうのはMet。なんだか演劇的なんである。

ネプチューン役のドミンゴ。もう高齢なのに、 すばらしい高音でさすがっす。それにしてもドミンゴの登場はいつ出て来るんだろうと思わせておいて忘れかけたころに登場とあいなった。場内大拍手であった。もっともそのときの舞台美術が人魚が空中を泳ぎ回っていたりして凄かった。この豪華さはメトロポリタンならではのものなのだろうな。

ダニエル・ドゥ・ニース嬢は妖精役のズボン役で、めちゃおいしい役でありました。喜劇もいけるぜニース嬢。この妖精のかけるいいかげんな魔法で、カップルたちがえらい目に合われれるのですが。嬉しそうに魔法をかけるにニース嬢を見てたら、この役ははまりかと思ったです。しかし、後半ちょっと一本調子かとも思った。今度は普通の人間役のニースを見てみたいです。このオペラ衣装が素晴らしかった。やっぱりカーネーション見てるのでそうゆうところに目が行く。