ブリテン〜戦争レクイエム、大フィル来期

ちょっと前の話ですが、ブリテンの戦争レクイエムのライヴに行って来ました。下野さん指揮大阪フィルハーモニーの演奏です。大阪で戦レクが聴けるなんてことは、めったにないです。今後ないかも・・・これはいかねば、とチケットを取ったのですが・・・。ブリテンは今まで聴いていないため、予習をしなければとなる訳です。あらゆる方面で傑作と称されるこの戦争レクイエムという作品、何度聴いても私の中に入ってこなく、ちと難しいなあという印象でした。

冬枯れの森を抜けて、シンフォニーホールにつくと、ブリティッシュ・カウンシルのブリテンのポスターがここそこに貼ってあり、かっこよろしかった。(ちなみに私はそっち方面の人ではない)実演に接してみると、大掛かりな構成でびっくりしました。声楽はソプラノ・テノールバリトンの3人に加え、合唱団と少年・少女の合唱が加わります。少年・少女の合唱は、3階通路から歌い、シンフォニーホール天井から天使の声が降り注いでくる様な効果があったと思います。この曲はCDで聴いていると静かな印象があったのですが、生で聴いているとものすごい迫力です。終曲のLet us sleep nowがいいですね。まいどのごとく動画サイトで追体験しておりました。近頃は地球上で自然災害が多く、自然災害を目の当たりにするたびに、人と人が殺し合う戦争行為を薄ら寒く感じております。

さて、来期の大阪フィルハーモニーのラインナップが発表されました。ちょっとびっくりしたのは、本拠地をザ・シンフォニーホールからフェスティバルホールに移すことですかね。若干、寂しい感じもします。フェスの前身である朝日会館は、戦後すぐ朝比奈隆ソ連軍占領下のハルビンにいた時、朝日会館から生放送されたコンサートをラジオで聴いて、「日本はまだ壊滅したわけじゃない。なんとしても日本に戻ってオーケストラを振ってやる。こんちくちょうめ。」と思ったらしい因縁の地(?)ですから、元に戻るということですかね。それに定期の土曜公演が増えているのは正直嬉しい。平日公演の場合は、18時に仕事を終わらせるために、阿修羅の如く働かなきゃならない。平和な気持ちでライヴに臨めるのはありがたいことです。プログラムはもう何と言っても、ヘルムート・ヴィンシャーマン爺さんのマタイ受難曲!まえのヨハネ受難曲が良かっただけに嬉しい。もうこれは、万難を排して聴くべし!