エル・バシャさんのピアノ・リサイタルを聴きにシンフォニーホールヘ。実は、疲れがたまっていて、ライヴで寝てしまう恐れがあったのだけど、とにかく行く。プログラムはこんな感じでした。
ベートーベン
ピアノ・ソナタ第8番悲愴
ピアノ・ソナタ第17番テンペスト
ショパン
バラード1番、4番
ポロネーズ英雄
ピアノ・ソナタ第2番葬送
悲愴ソナタの1発目の音が出た瞬間に、ダークサイド(眠)に誘われる。謝。でも、第2楽章の有名なフレーズが出てくると覚醒、現実世界に復帰する。この旋律が流れてくると、私世代にはビリージョエルを思い出す。頭の中で勝手にThis Night~と歌詞が出てくる。テンペストとても熱を帯びて良かった。第1楽章で彼の静かな熱情がホールをどんどん満たしていくのが分かりましたよ。
後半ショパン。エル・パシャさんの場合、乗ってくると止まらない感じになると思う。彼自身は至って冷静なのだけど。やはり、熱情がしずかにしずかに空間へ浸透していくのだ。バラード4番あたりから、ぐぐっと来るものがあって、ピアノ・ソナタの葬送行進曲はいやはやため息でした。先週、この葬送行進曲で記事書いて、結構聴いていた。このリサイタルでこの曲があるのを忘れていて聴いていたのだ。でも、感覚に押し寄せるこの新鮮な感じはなんなのだ。いやあ、ライヴってイイですね。
アンコールで聴いたラフマニノフの10のプレリュードから第4楽章アンダンテ・カンタービレ。素敵な曲で気に入ってしまった。エル・パシャさんでなくて恐縮ですが、貼らせてください。