ジルベスター・コンサート


昨年のラストコンサートというべきか、今年最初のコンサートと言うべきか。大晦日の夜兵庫県立芸術文化センターへジルベスター・コンサートに行ってきました。佐渡裕芸術監督プロデュースです。ジルベスタは初めてだったのですが、お祭り騒ぎのてんこもり。落語家の桂三枝師匠とコラボレートして新作の落語も披露された。ライヴの落語を初めて聞いたけど、いやはや面白い。癖になりそう。全国のコンサートでも落語がお披露目されるのはここぐらいだろう。出囃子がなんとオーケストラの合奏であった。という訳で関西らしく、お笑いが随所にちりばめられたコンサートだった。

前半は兵芸が誇るスーパーキッズオーケストラ。祈りを込めたG線上のアリアからスタート。いやはや、めちゃめちゃうまい。ひとりひとりの弦の音がとてもきれい。どうやら弦だけのオーケストラみたいだが、のりのイイ曲では、踊りながら合奏したりする。息切れしたりする大人ではとても出来ない。

休憩時間は、観客がロビーで集まり合唱の練習だ。合唱はエルガーの威風堂々第1番だ。合唱の練習があると分かれば、シャンペンなど飲んでぐた〜としている訳には行かない。短時間集中特訓で練習したけど、ムズカシイ・・・声が裏返る。僕の声はどう考えてもテノールじゃない。バリトンかバスだ。音程低くする事を心がける・・・それにしてもなぜ大晦日の深夜と言ってもいい時間帯に、いい年した大人たちが、こんな合宿みたいな事をやっているのだろう。

休憩明けて、今度は兵芸が誇るPACオーケストラ。ベートヴェン交響曲第9番の第4楽章。第1楽章からではないので、オケが乗れるかどうか心配だったが杞憂だった。迫力ある第九。1回目の合唱が終わって、行進曲、テノールの独唱、合奏そして合唱、この流れが好きで、なんど聞いても感動してしまう。その後、ドイツレクイエムとかトスカとかからの抜粋曲が続く。佐渡裕指揮で今後行う演目らしい。トスカの前で佐渡裕さんが、昨年はこうもりとかお笑い路線が多かったので、シリアスな奴をやるとか言ってた。たしかにこうもりはよく笑った・・・

ジルベスターは理屈ぬきのお祭り騒ぎが楽しい。カウントダウンして、エルガー威風堂々の大合唱に続く。あんなに練習したのに声が裏返ってもた。音程を間違えた。私はテノールじゃないんだって。会場が一体感を得るのに合唱はいい手法で、一体感を保ったまま、ラデツキー行進曲に突入し、幕となった。

ジルベスターとはぜんぜん関係ないけれど、動画はイギリスはプロムスの威風堂々Land of Hope and Glory合唱。大英帝国ばんざいな曲。皆国旗を振り回して、大盛り上がりでいい感じである。でも、イギリスの第2の国歌なんで、盛り上がって当然か・・・