MET~アンナ・ボレーナ


メトロポリタン・オペラLive in HD 2011~2012シーズン開幕。1週間前の話だけど。ドニゼッティ、アンナ・ボレーナを見に行った。このオペラ楽しく見させて頂いたのだけど、世界に没入するという所までは行かなかったな〜。音楽はなんとも口当たりのよい旋律。が、心をワシヅカミにされるまでは至らなかった。ストーリーはイギリスはチューダー朝の時代、ヘンリー8世の王妃アンナ・ボレーナが無実の不貞の罪をかぶせられ刑死するという、すんごく大雑把に言えばそういう話であった。
劇中ではヘンリー8世のアンナに対する仕打ちがあまりに無慈悲。アンナは誰からも敬愛される人物として描かれているが、ヘンリー8世はアンナを亡き者にしようとあの手この手で、画策するのだ。しかもとことん首尾一貫している。そんなひでえ奴本当にいるのかと劇中気になってしょうがない。すぐWikiで検索したい心境でしたよ。ヘンリー8世は劇中はひどい奴だけど、実は王としてはとても有能だったんじゃないかとか、オペラに関係ない事まで考え込んでしまった。
調べてみたら、アンナ・ボレーナはエリザベス1世の母なのか。そして、ヘンリー8世とアンナの結婚は、前王妃と離婚し侍女と結婚するということになったのだが、ローマは認めず、イギリスがカトリックを脱退し国教会を作る原因になった。こんな私的な内輪ばなしな理由でカトリックを脱退していいのか?と歴史につっこんだところで仕方が無いな。アンナが刑死させられたこと、ヘンリー8世が苛烈な性格なこと事実のようであります(いろいろ処刑しすぎやろ〜)。ヘンリー8世が有能であったのかよくわかりません。ま、歴史を作ったのは事実のようです。このオペラの見せ場としては狂乱シーンになるのだろうか。