東光園

今日はどっぷりケンチクねた。米子は菊竹清訓設計の東光園(1965年)に行ってきました。皆生温泉でおんせんも満喫したけど。この建築は雑誌には名作として紹介されているのですが、失礼ながら私は今までその素晴らしさが理解できていなかったです。でも行ってその場に身を置いてスバラシサを体感できました。とにかく作り込みがすごい。現代のケンチクではなかなかここまで、作り込んでいるのは無いのじゃないか。ともかく、朝日に映えるファサードがこれです。

エントランス側より、庭園側が好み。いろいろなボリュームが折り重なっている。てっぺんにテントみたいなのがあるけどこれもコンクリートの造形です。

5、6階は上部の大梁から吊っている。4階は吹きさらしの屋外庭園。枯山水があってかなりびっくりした。4階は増築時に埋めるというのが、こうゆう建築(メタボリズム)の考え方でもあるが、やっぱ埋めたらアカン。バランスが崩れます。

塔屋外観。うぬぬ。年季の入ったアンテナまでが何やらアーティスティック。

階段室外観。スラブが薄くてかっこいいぞ。階によって床の範囲を変えてます。何のために?外観にリズムつけるためなのか。こういうひとつひとつの作り込みの集積が、スバラシサにつながるのでしょう。たぶん。


ロビーとラウンジ空間。特徴的な柱を写したこのアングルは雑誌によく出てくる。思えば半世紀以上の時間が経過している訳で、熟成されたたたずまいの空間となっております。ここで、塩せんべい頂きました。ソファに座りため息つきました。夜中にうろうろしました。

階段室。さんさんと陽がはいり、気持ちよい。手すり中間部はなんとヒモが使われていた。

いいもんを見させてもらいました。この建築はほんものが持つオーラを放ってます。建物も年月が建っているので、温泉宿としての維持も大変かと思うが、なんとか残って欲しいと思う建物です。