ニュルンベルグのマイスタージンガー前奏曲〜カラヤンとフルヴェンとベーレンスとAEGタービン工場

たぶん、とりとめの無い話になると思います。

カラヤン/ワーグナー 管弦楽曲集/ Hybrid SACD

カラヤン/ワーグナー 管弦楽曲集/ Hybrid SACD

エソテリックの高音質SACDハイブリッド復刻版。カラヤンワーグナー管絃楽集。半年ほど前にジョーシンディスクぴあで購入。クラシックCDは激安ボックス盤の登場で、それこそデフレスパイラル価格破壊だけど、これは1枚3300円でした。今時としては高価。でも、買ってよかった。SACDレイヤーで聴いている訳ではないけれど、音が分厚い。1曲めのニュルンベルグマイスタージンガー前奏曲がほんと最高です。これぞ、ドイツ。ゲルマン魂という演奏。熱い情熱がこもってます。このCDはたびたび聴いて来ました。地震の前はそれこそ毎日聴いていた。動画ですが、カラヤンと思ったのですぐぁ。フルヴェン。あれれ。You Tubeで発見してから見入ってしまった。第三帝国下のベルリン。1942年2月。フルトヴェングラー指揮、ベルリンフィル。工場の大空間の中で響くプレリュード。聴衆がえらそばったセレブとかじゃなくて、工場で働いていると思われる老若男女。じっと聴きいっている姿が印象的。このころは若者はヒップホップで、ご年配のかたは演歌でとかじゃなくて、老いも若きもオールクラシック・ラブだったんだろうな。タービンの上に乗っかってまで指揮の様子を見ている。ドイツだからタービンは50Hzかな。AEGタービンと窓枠がどこかで見た事がある。・・・思い出したのですがこの会場は、ペーター・ベーレンス設計のAEGタービン工場だ。

近代建築の名作です。ベーレンスの事務所にはワルター・グロピウスもつとめていた。グロピウスはワイドショー的にはマーラーの奥さんと再婚した人ですね。この演奏会が開催された時から3年2ヶ月後にベルリン陥落と思うと、やるせないものがあるけれど、この演奏の会場との一体感はほんとすごいものがあります。感動します。