大阪駅直上コーヒー
立体都市大阪駅の蔦屋書店でコーヒー。
時の広場あたりは、クリスマスのイルミが見える。夜来るとさぞかし綺麗であろうなあ。
大阪駅は電車が往きかっている。私は鉄分は少ないので、まんぜんと眺める。
大阪駅の鉄骨って美しくない。大屋根を支えるトラスとか見てたらそう思った。関空はあんなに綺麗なのだが。
ショートドリップがうまい。
今日の一曲
Charaさん Tiny Tiny Tiny
- アーティスト: CHARA,U-Ske,渡辺善太郎,David Motion,CUB,Peter Lorimer,藤田哲司
- 出版社/メーカー: エピックレコードジャパン
- 発売日: 1995/10/10
- メディア: CD
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船場ビルディング
ちょっと前になるけれど、大阪で開催された「生きた建築フェスティバル」通称イケフェスというのに行って来た。日本でも最大級の建築フェスティバルということだ。
森光子や司馬遼太郎も住んでいたという西長堀アパート、北浜のイタリアンが入っているルポンドシエル(旧大林組本店)、大阪倶楽部など見たい建築がいろいろあったけど、時間もなかったので、とにかく一番見たかったところへ。船場ビルディングに行った。
大阪城の西側、豊臣秀吉が作った船場地区は長年日本経済の心臓であり、イノベーションセンターだった。ここから数多の会社が起り、大企業へと成長して行った。近年は船場地区は落ち着きがあると思う。経済は東京一極集中であるし、大阪内でも開発は梅田地区を中心に行われている。というわけで、船場は落ち着いた佇まいを見せている。古い建物が比較的たくさん残っている。
お目当の船場ビルディングは1925年建設。レトロな建築にあうかなあと考えて、モノクロフィルムを持ち出した。ザ・ヒストリー・オブ・フィルムと言っていいKodak Tri-X。使うのは15年ぶりくらいか・・・
カメラはNikon new FM2、レンズは AF Nikkor 20mmと50mmであります。
船場ビルディングは関西の情報誌で中庭の写真が掲載されることが多い。とにかく気持ちのいい中庭だ。単純に考えるとビルの中に竪穴があって、植物が植えてあって、上から日の光が降りてくるだけであるが、ここはなんでこんなに気持ちいいんだろう。
やっぱり、みんな、同じところで撮りたくなる。
中庭のなんとも言えない空気感に比べて、外観はそっけないです。
あと、安藤忠雄設計の日本橋の家にも行ったけど、すごい行列で、軟弱ものの私は退散。
いつも思うことながら、ボランティアの皆さんには頭が下がる思いです。それに、ビルを見せてくれた事業者さんに感謝。来年もイケフェスあるといいなあ。。。
君の名は
大ヒットになっているという「君の名は」見てきました。
その日はメトロポリタン・オペラ・ライヴビューイングの封切りの日で、
演目はラトル指揮のワーグナー〜トリスタンとイゾルデ。興味がありましたが、トリスタン〜を見るにはひとりでいかんといかんなと。夫婦で4時間もあの濃い不倫のオペラをみるのはそぐわないかなと。
結果は、君の名はを見て、めっちゃ清々しい気分になった。
とてもみずみずしい話で、映像とRADWIMPSの音楽がマッチしてて、小気味よくて、現代のオペラってこんな感じかなあと。
若い頃の感受性がほんのすこしだけ、蘇った気がしました。
こうゆうのは、世界の多くの国で封切って、いろんな人に見てもらえるといいなあと。
宣伝するつもりはないが貼っておこう。
見た人しかわからない、全然本質をついていないメモですが、ちょっと書きます。
・東京の都市景観のシーンは美しい。定点観測カメラを早送りしたような映像。太陽は徹底して点光源。
・彗星のシーン、美しい。2次元アニメーションでしかできない美しさだと思いました。衝突と破壊のシーン。こうゆうのはハリウッド映画のCGでやっても軽い、日本アニメの方がなぜかぐさっとくる。
・この映画に興味を持ったのが、日経アーキテクチャーweb版で紹介されていたから。主人公の男子高校生は部屋に東京都庁や代々木競技場のスケッチを貼っている。高校生にして丹下健三が好き。。。渋い。いや、その心意気よし。
・岐阜の男子高校生の部屋にあった。アマチュア無線機?コンポなどの書き込みが妙にリアルで、スタッフに好きな人がいるんだろうなあ。部室の看板、アマチュア無線部あたらめパソコン部って、文化系オタ系サークルの王道だな。
・レイトショーで見たので、観客は若い人が多かったが、老若男女楽しめるアニメだと思う。
・RADWIMPSのスパークルの曲がかかるシーンで、めちゃくちゃ盛り上がるのが心地よい。若い子たちが何回も映画を見るって話を聞くけど、映像と音楽がマッチングした心地よさ、オペラを見るような高揚感があるんじゃないかと思った。
・良質なアニメーションが自分の住む国でできて、世界で一番最初に公開されて観れるのは、なんとも素晴らしいことだと思った。
・ティーンエイジャーが主人公の恋愛ストーリーは清々しくっていいなと思った。トリスタンとイゾルデのイゾルデも確かティーンエイジャーだったような。。。
台中歌劇院とワーグナー〜ラインの黄金
しばらく前に、台中メトロポリタン・オペラハウスが竣工した。
ネットでいろいろと画像を見ていた。
ユーグリッド幾何学の世界から、トポロジー幾何学の世界へワープしたようだ。
でも、ホールは音響の制約があるから、わりかし常識的じゃないかな。
ホワイエの空間は唯一無二。
なにか地中のなかに潜っていく感じ。
まるで、ワーグナーの楽劇ラインの黄金で、登場人物が地中に下っていくようだなと思った。
こうゆうところで、ワーグナーやったら素敵だなと思った。
と思ったら、こけら落としはワーグナーのラインの黄金だったようだ。
この楽劇のプロローグはやっぱりいい。
ライン川のたゆたう流れが見えるようだ。(実際にライン川を見たことはないが)
Das Rheingold (Complete) (Comp)
- アーティスト: Vienna Philharmonic Orchestra,George London,Richard Wagner,Georg Solti,Kirsten Flagstad,Set Svanholm
- 出版社/メーカー: Decca Import
- 発売日: 2008/06/02
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以前、ハイライト盤をよく聴いていた軟弱者なので、最初のプロローグから指輪強奪の上愛を捨て世界征服宣言のくだりと、最後の空虚な入場シーンが印象に残ります。
この作品からわたしが受け取る教訓は、他人のふんどしで勝負したらあかんということ。
策を弄して、ワルハラ城を建設してしまい、後で苦しくなってしまうヴォータンを見て思うのであります。
過去記事。。。もう、5年も経ったのか。。。脂汗。
機械式マニュアルカメラで散歩
この前、カメラバックから久しぶりに取り出したFM2を持ち出し散歩してみた。
私は以前このカメラを持っていろんなところに行ったものだ。
(とはいっても、関西内だが。。。)
金属の塊のようなカメラなので、冷んやりした感触が心地よい。
テーブルにカメラを置くと、ゴットっつて音がする。
フィルムはフジのC200というカラーネガフィルム。
レンズはMicro Nikkor 55mm f2.8。
撮ったネガをお店に持って行って、「現像お願いします」ってなことを久しぶりに言ってみた。
やっぱり、独特な写り。メインで使っているデジカメと比べると、優しい感じがする。
公園に来ていたピザ屋さん。美味しそうであるなあ。
ある日の夕方、綺麗に空が焼けた。夕焼けマニア。マーラーが聴きたい気分だな。
それにしても、マクロレンズらしい撮り方をしていない。
ある線路際に生えていたはっぱ。
逆光はやはり厳しい訳です。
機会式のマニュアルカメラは久しぶりに使うと楽しい。
フランク・ロイド・ライト〜旧山邑邸
阪急神戸線の芦屋川駅から、山手を見るとフランク・ロイド・ライト設計の旧山邑邸が(現ヨドコウ迎賓館)見える。神戸線に乗るたびに何度も車窓から見ていて、行きたいなと思っていた。まあいつでも行けるかと思っていたら、なかなか行かなかった。今回は友人の計らいで行くことができた。感謝。
フランク・ロイド・ライト、ル・コルビュジェ、ミース・ファン・デル・ローエ、ワルター・グロピウスの4人は近代建築の4巨匠と言われる。ライトの他の3人はフランス・ドイツというヨーロッパの心臓部で活躍した。他3名は豆腐を切ったようなコンクリートの建築、鉄とガラスの建築、バウハウスの校舎をデザインしたりして、やってる主義主張が分かりやすかった。以前の私としては、他3名の革命家然とした感じが好きで、マニフェストをぶち上げるような感じが好きだった。パリの街をローラーで平らにして、高層ビルを林立させるような。(コルビュジェ300万人の都市計画)
しかし、私も時代を経て、加齢によって好みが変わってきた。最近はライトが気になって来ていたのである。
ライトというと伊達男で、クライアントの奥さんとできてしまい、駆け落ちした話があったと思う。(まあ、グロピウスもマーラーの奥さんとアレだったが)彼の家族を襲った悲劇もあり、常にタブロイド紙に取り上げられる男だったようだ。そうゆう話に気が取られて、彼の連続する空間や特異な造形に興味が行っていなかった。いま思えば残念な話である。
阪急芦屋川から、豪邸を横に見つつ、急な坂を上がると、旧山邑亭に辿りつく。
応接室。3面から適度に自然光が入ってきて、心地いい。近代建築の巨匠といえども、壁一面ガラスとかにしないのが、ライトらしい奥ゆかしさか。だてに200件住宅設計していない。インテリアにも栃木県の大谷石が多用されていて、重厚な雰囲気になっている。
空間はぬるぬると連続していく。シカゴ近郊に彼が設計したプレーリーハウスは水平連続だが、ここは垂直連続だな。
窓廻りでみせる意匠はライトの得意技だ。
西向きの窓なので、晴れの日は、夕日で綺麗な影を落とすであろう。
いちばん上の階に食堂があった。それほど広い部屋ではない。
ライトらしい装飾で、しかし節度をもって空間がまとめられている。
食堂はこじんまりとしていたが、バルコニーにつながっていて、外にテーブル出してお食事もしたかもしれない。
芦屋の豪邸というと、阪神間の街と大阪湾を見下ろすですな。
歩きまわっていると視覚的に面白い仕掛けがある。
マヤ遺跡を模したような装飾が、そこここにある。
以前は近代建築に装飾なんてと思っていたけど、最近はまあ、それもありかなと思えるようになってきた。(雰囲気がよければ)
当時の生活水準から考えると、もうとんでもない豪邸なれど、えらそばったところがない。ヒューマン・スケールが行き届いていて、こじんまりとしていて、居心地がいい。
私が思うに住宅の名建築って、思っているより、こじんまりとしていて、居心地がいいと思う。そこにいて時間の経つことを忘れ、訪れた時間は夕刻だったが、朝や昼はどうだろうとか思いをはせることができ、また訪れたくなる。外の風景が押し付けがましくなく、優しく自分の中に入ってくる。旧山邑邸は間違いなく名作だった。
しかしながら、旧山邑邸はこの11月から2年間の改修にはいるとのこと。また、再公開の際は訪れたい。
小ネタ話
・このお屋敷のなかに小間使いの部屋があった。4畳半くらいのこじんまりした部屋だけど、窓からの眺めは自然が溢れているし、清潔感があった。この屋敷に住むなら、この小間使いの部屋でいい。ここに布団を持ち込みたい。
・日比谷の帝国ホテルがライト建築のまま今もあったら、どんなにすごかっただろうか。ライトの最高傑作のひとつが日本にあることになるのだ。村野藤吾の日生劇場とライトの帝国ホテルが並び立つ姿を自分の目で見たかったものだ。
・ライトが日本に来ていた頃は、彼の家族と従業員を襲った悲劇の後だけに、精神的なダメージが相当あったであろうが、帝国ホテルなどの傑作を残した。やる奴はやるのである。
梅田夕景
ある日の夕方、 カメラ片手に梅田を散歩した。
グランフロントで、逆光を受ける。
西梅田のビル群。
夕日を浴びるビル群をみていると、マーラーのアダージェットが聴きたくなる。
観光客のみなさんは、相変わらず多い。
秋ですなあ。
夕焼けは飽きない訳で。
日の沈むところは、スカイビルに隠れて見えず。
使ったカメラはSony NEX7、レンズはCarl Zeiss Sonnar T*E24mm F1.8であります。
過去記事。。。